64歳元常務が「再就職先」で味わった哀れな末路 | ワークスタイル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
転職あるあるですね。
転職する人は
転職したことに
自信があります。
それは、
わたしは転職を実行できた
成功者だという自信。
そのため、いくら下手にいようと
新しい職場でのさまざまな
新ルールがいちいち気に触るの。
という話。
引用。
張り切って再就職したのに〝塩〟が抜けずに退職とは、なんともやるせないお話だ。拙著『定年後からの孤独入門』でも詳しく解説しているが、塩漬けは「手あかがついている」と表現されることもある明文化されることのない、暗黙のルールだ。1日の3分の1以上を過ごすルーティンだらけの職場環境が個人に及ぼす影響は想像以上に大きい。
塩漬けされた人は
暗黙のルールにどっぷり浸かっている。
それは無意識下の「慣れ」。
暗黙のルールは転職した側にもあるし
受け入れる側にもある。
しかもそれぞれは相入れることのない
パラレルワールドのような並行世界。
同じ職種だから。
関連企業だから。
関係ないですよ?
会社の暗黙のルールは
転職者を悩ます最大の壁。
これを超えねば転職者に居場所は
ありません。永遠に。
これがどれほど怖いことか。
あれだけ意気揚々と退職し
「今度こそは理想の働き方をするぞ」と
意気込んで、辛く険しい転職活動を経て
ようやく手にした新天地のチケット。
それは未知の世界への片道切符。
進むと地獄。戻るも地獄。
同じ地獄なら踊らにゃソンソン。
なにいってんだ、わたし。
会社の職場風土の違いに、前職の塩が邪魔をして適応を妨げる場合もある。
いずれにせよ会社の数だけ塩の種類があり、きゅうりの塩漬けなら沸騰したお湯でゆでれば簡単に塩抜きできるが、長年1つの会社で塩漬けされた思考回路はそう簡単に抜けるものではない。忠実に仕事をやってきた人ほど骨の髄まで染み込んだ塩を抜くのにてこずり、解けないパズルに苦悩し、自信喪失する。
そう。自信喪失する。
新天地に来た猛者は
新天地の一般市民にすら相手にされず
暗黙のルールすら理解出来ずに孤独を窮め
自信喪失のまま消えてゆく。
変えられない運命なのか……。
新たな職場=完全なアウェーで、わからないことを聞くこともできず知ったかぶりしてしまったり、年下上司に自分からあいさつをすることにも抵抗を感じてしまったり。自分が長年築いてきた経験と自負心と「キャリアを買われての再雇用」という事実が「なめられたくない」という厄介な感情に置き換わり、自分を自分で追い詰めてしまうのだ。
なめられたくない……
これ、みんなあるよね?
百歩譲って年齢の上下は無視できても
キャリアを築いた経験と自尊心を
傷つけられる日々はどうだ?それも
無自覚的に。ちくちくと。
その痛みに耐えられる覚悟があるか。
「わたしはちがう」そう思うあなた。
塩漬けチェックをどうぞ。
次の15個の質問に「○」か「×」で答え、終わったら「○」の数を数えてください。
(1)他人からあれこれ指摘されるのが嫌い
(2)つい自分の自慢話をしてしまう
(3)年下に自分からあいさつはあまりしない
(4)部下に任せることができない
(5)成功している同級生や同僚に嫉妬してしまうことがある
(6)タクシー運転手やコンビニ店員にイラつくことがある
(7)妻や子供に命令口調で話してしまいがちだ
(8)近所付き合いがほとんどない
(9)妻に弱音を吐けない
(10)他人の意見や行動につい否定的なことを言ってしまう
(11)人に頭を下げるのが苦手だ
(12)どちらかというとルールに厳格である
(13)人のうわさ話はすべきではないと思う
(14)知ったかぶりをしてるヤツに腹が立つ
(15)結論がない話は嫌いだ
いくつありましたか?
答えは引用記事を参考に。
わたし?5個……かな。
やばやば。3ヶ月は頑張らねば。
塩漬けのいちばんの問題はその濃さよりも、自己認識のなさだ。塩漬けに気づきさえすれば、たとえ一時戦線離脱する事態になっても、必ず塩抜きできるので恐れる必要はない。
自己認識はほんとこわい。
この手の状況は誰しもありうると
認識していることが大切だ。
一方、塩にどっぷり漬かっていることに気づけない人は、年下上司の足を引っ張ったり、周りを否定するだけの人に成り下がったり、時にはよかれと独断で仕事を進めてしまい、取引先とのトラブルに発展したりと、老害になる。長年会社の一員として慣れ親しんだ経験が、セカンドキャリアの足かせになるとは理不尽極まりないのだけど、塩は長い時間かけてじわじわと擦り込まれていくので、簡単には知覚できないのである。
老害にはなりたくねぇでござる。
自分より低い属性の人に「俺のことをバカにするな!」と言わんばかりに横柄な態度をとったり、怒鳴りつけることが増えたり、否定されようものならますます意固地になる。
横暴な言動の裏側には、社会的な立場がなくなっていくことへの寂しさと、過去の黄金期への執着が存在する。「俺はそんなにダメじゃない!」と言いたいのだ。
これ、64歳のケースですよね?
私にゆってるかと思って怖くなりました。
おーへーになってなんてないけど
孤独な戦いを連日していると
心はささくれ立つわけで。
社会的立場がなくなることの寂しさ?
同じ暗黙のルールを共有できずに
から回る自分に情けなさがありつつも
誰も彼もわかってくれないという
僻みが襲いかかる。
老害認定の悲劇は
なにも初老のリタイア組に限定されない。
すべての転職者に当てはまる
塩漬け者の哀れな末路なのかもしれない。
自戒を込めて。
じゃあ、またね(了)
わたしは大丈夫!
という人、
そういう方がアブナイです。
特別な話ではないので。