ムジカのぶろぐ。By @ryoushitsu

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「中小企業の生産性向上」が日本を救う根本理由



日本の経済の底上げをするに最適な答えは中小企業の生産性向上だが、できないのではなく、誰もやらないのだ。

まさにその通りだと思う。デービッドアトキンソンさんは中小企業を潰そうとしている、そんな論調で話をするビジネスYouTuberの動画を見た事があるので、わたしは特に調べもせずそうなのかとぼんやり思っていた。確かに中小企業は様々な問題点を抱えている。デービッド氏が指摘しているように、小さい。会社と呼んでいいのかと不思議になるくらいに。それは家族経営の会社だったり、仲良し友達数人で始めたベンチャー企業だったり。または、奥さんが始めたような趣味の会社だったり……。仕事柄、そういった中小企業と取引することが多いので、大抵がそういった、ある種の「隙」があるのを、なかば呆れたような気持ちで思うことがある。もちろん中にはしっかりとした、会社もある。だが大半はよくそんな感じで会社してるなあと素直に感心してしまうようなユルさだ。きっと、大企業で疲れた末のやりたい事をやるという反動だったり、好きなことだけをしたいという結果だったりするのだろう。それで生活できるのだからそれはある意味で羨ましい生活である。いや、嫌味で言ってないです。好きなことを仕事に。そして好きなことで生きていく。それはすべての人の夢だ。なにも、大金持ちになる!だけが、夢では無いのだ。そういう意味でいえばわたしも、そうかもしれない。給与面で恵まれていた環境で何不自由なく過ごした10年。しかしある時に疑問が浮かぶ。このまま人生を終えていいのか。やりたい事をやるべきではないのか。そんな疑問を何度も拭いさろうとしたが結局、日に日に募るばかりで、結局その思いを捨て去ることはできなかった。結局、給与は前職の約半分。地位も新入社員に逆戻りした。それは、ある意味で中小企業を渡り歩く私にとって、冒険のそれであると同時に、その中小企業独特のユルさを体感していたいという願いが少なからず影響している。それはなんというか、未熟であるがゆえの居心地の良さと言っていい。自分らしく働ける上、ノルマもきつ過ぎない。やりたいことをやろうと決めた私にとって、この上ない環境である。もちろん生活苦にならないギリギリのラインというさじ加減はかなり際どく、実際、半減した収入に合わせて生活レベルを低く抑える努力をすることとなったわけだが。それにしたってなんとかトントンで暮らせるほどのミニマムな暮らしにサイズダウンすることができたことは、ある意味で幸福であった。人間、何かを手にするためには何かを失わなくてはならない。それに今給与が安いからと言って、この先上がらないとも限らない。今が最低、というだけだ。こう言うと、やや自分に言い聞かせているような気分にもなるけれど。話を中小企業に戻そう。日本社会に中小企業が多いことはとてもその通りだ。そしてその生産性向上を狙ったとして、それが難しいこともわかる。出来ないと言うよりも、やらないのだ。なにせ、今のサイズに満足してしまっている。または最低の生産性で回せるだけのダウンサイジングが徹底してしまっているのだ。中小企業に広報担当や求人担当がいないのはまさにそのいい例である。宣伝してまで商品を売ろうだとか、いい人材を確保しようとか、まるで考えていないのだ。今あるものがそれなりに売れればいいと考える中小企業に、生産性向上という大命題を与えたところで、猫に小判、馬に念仏……、と、これはやや言い過ぎだろうか。向上心がないと言っているわけではない。何をどうしたらいいのかわからないのだ。そして、言われるがままに新しい技術や新しい働き方を導入したところで、1ヶ月もすればまた元に戻ってしまう。昔のやり方がいい。そんな声が聞こえてくる。新しいやり方や効率的な仕事の進め方よりも、安心感を優先するがあまり、中小企業の、それも地方にあるような中小企業はどんどんと凝り固まっていく。そこに救いの手を差し伸べる会社など、いない。誰もいない。いや、いる。わたしの所属するような会社だ。私たちのような会社が地域の声をつぶさに聞き、そして利益を循環させることができればあるいは。デービッド氏が言うような生産性向上を手助けできるかもしれない。そんな大げさなことは出来はしないのだけれど、少なくとも何をどうすればいいのか?という空を舞うような疑問に、一筋の光を与えることくらいは出来ると思っている。ま、経営者がワンマンだったりするからそれはそれで変わらないものなんだけど。

 

それじゃぁまたね(了)