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【FF14 雑記】「紅蓮のリベレーター」の主人公はあなたではない | エオスト – Story of Eorzea –



新生、蒼天に次ぐ大型パッチ、紅蓮のリベレーターとは何だったのか?

他人様のブログを読んで、大変に考えさせられましたので、私なりに解釈を書き残したいと思います。(できるかな)あ、紅蓮のリベレーターのネタバレを少~しだけ含みますのでご注意。

 

紅蓮のリベレーターは、アラミゴを舞台にしたお話でした。アラミゴとは、アラミゴの猛牛として知られる、ウルダハのラウバーン局長の故郷です。ウルダハには、リトルアラミゴなる地域があります。そこは、アラミゴから逃れてきた人達が集まっている集落です。土と砂煙によって作られた簡素な集落で、とてもじゃないですが人の住むような場所ではありません。難民として逃れてきた人達が、豊かな大都会のウルダハに住むことを夢みて大挙しますが、成金至上主義のウルダハ民に見向きもされません。それどころか迫害され、住むところもない状態。そんなアラミゴの人達が、祖国アラミゴ奪還を目指して立ち上がった……という話ではありません。レジスタンス運動は今に始まったものではなく、アラミゴが帝国に占領された時からあります。しかしその活動は日に日に先細っている状態。初めは若者を中心に活発だったレジスタンス運動もいまや風前の灯火。帝国という圧倒的な軍事力に、アラミゴの人たちは半ば屈してしまっている。そんな世界観です。この記事が指摘しているように、紅蓮のリベレーターは戦争の話です。アラミゴの民と、帝国との戦争。そこに、エオルゼア同盟国が協力していくというストーリーになります。しかし、いまも祖国奪還を現実の夢として考えているのは、かろうじて残るレジスタンスメンバーと、ラウバーン局長だけ。そういう舞台設定において、またしても圧倒的な強さを見せつけられます。その強さの中心にいるのが、ゼノスと呼ばれる存在。戦争が上手いのではなく、ただの戦闘狂という側面のある彼は、弱すぎて相手にならないアラミゴ人と争うことには興味が湧きません。そんな中、偶然噂を聞き、実際に剣を混じえたエオルゼアの英雄、主人公の存在に着目します。最初こそ期待はずれと落胆しますが、何度でも立ち上がり、その度に強さを獲得していく光の戦士という存在に次第に魅了されていくゼノス。超える力とはなにか。蛮神の力とは何か。力を渇望するゼノスにとって、これ以上の好敵手はいなかったのでしょう。だからこその、〈友〉。ゼノスにとってのちょうど良い遊び相手にするために、敢えて鍛えるような試練を主人公に与えます。それを乗り越えて強くなったその時、互いの持てる力を出し切って戦いあう、殺し合うことを望むゼノス。全力で戦う先に、コブシで語り合う戦士と戦士の本気のぶつかり合いだけが、彼の乾ききった心を満たしたのでした……。ゼノスとの戦いを絡めながら、アラミゴの戦争を描く前半と、途中に差し込まれるサイドストーリーの東方遠征。クガネ、ヤンサ、アジムステップ……。それらの異国情緒溢れる街並み、異文化(外から見た日本文化)は、わたしの旅欲を程よく刺激したものです(思えば遠くに来たもんだ……)。だから、東方遠征を解決に導き、再びゼノスが待つアラミゴ王宮に攻め入る後半のシーンは、わたしにとってはもうどうでも良いくらいに蛇足でしかありませんでした。ゼノスを喜ばせるための戦いでしかない上に、アラミゴ奪還を喜ぶ人も少ない。ラウバーン局長は好きだけれど、孤軍奮闘ぽさも否めない。結局。アラミゴ奪還は誰のためのものだったのか。アラミゴ奪還は、自由を勝ち取る戦いだったのか。それとも、また別の火種を作っただけなのか。そんな、なんとも言えない後味の悪さだけが、アラミゴ奪還というストーリーには残されていたのです。実際。奪還した後も人々のいざこざは絶えません。そこにリセという指導者と、ラウバーン元局長というシンボルがいてもなお、まだ纏まらないアラミゴ。そういう点では、東方の国々のほうがまだ、まとまりがありました。帝国に与する政府。その政府に対抗する反政府勢力。または民衆。海賊の協力を経て、退けた、代理提督ヨツユ。そこに、亡命した若きヒエン。東方の国ドマは新たな君主を得てますます盛り上がっていく。そんなドラマになっています。そんな英雄譚に触発されたリセ。負けてられない。だからこそ私の代でアラミゴ奪還を成し遂げたい。決意を新たにします。……けれどもなんとも煮え切らないアラミゴの民。そしてそこに鎮座するのは、アラミゴ奪還などどうでもいいと言ってのけるゼノス。アラミゴ奪還とはなんだったのか。そんなもやもやとした気持ちだけが残ります。だから紅蓮のリベレーターは面白くないと言う人がいます。この物語はリセのサブストーリーであり、光の戦士である主人公は手助けしただけ。光の戦士にアラミゴ奪還を、成し遂げたいという目的意識はありません。あくまでリセとラウバーンのため。だから面白くないのだ、と。わたしは、紅蓮のリベレーターという物語は傍観者だから面白くないという指摘は理解します。しかし、傍観者になれるということは、自分の気持ち、自分の感情をそのままダイレクトに持っていていいということです。主人公に襲いかかる試練や困難が用意され、それに対する感情まで指定されることをわたしは良しとしません。つまり、主人公である私が何を考え、どんな気持ちになるのか?は、わたしの自由でありたい。確かにお気に入りのキャラが虐められたり、危ない目に逢えば怒りの感情が湧きます。助けてあげたいとか思います。けれど、それが仕組まれた気持ちの動線であり、導線であることがわかると、途端にそれは〈わたしではなくなる〉。RPGは誰かになりきることで成り立つ疑似体験です。でも。MMORPGは違います。わたしが、わたしのまま、エオルゼアに降り立つことを良しとするわたしからすると、傍観者でいられる紅蓮のリベレーターは、最高の舞台です。強敵との決戦のみで、英雄、光の戦士としての力を発揮出来る。〈暴れられる〉。わたしがエオルゼアでやりたいことの一つに、強いモンスターをバッタバッタをなぎ倒すこと。可愛いいオシャレな装備のキャラで。ここにわたしのRPが完成します。だからこそ。紅蓮のリベレーターはわたしにとってのMMORPGそのものでした。そして、最高に熱い日々でした。そして。次のお話が紡がれます。紅蓮のリベレーター、漆黒のヴィランズ。その次へ。わたしが、わたしのまま、エオルゼアに居られるお話を。わたしは期待します。2月6日。新作発表会が、お目見えします。

 

それじゃぁまたね(了)