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「バブル崩壊」兆候のウラで…急失速する「日銀ETF購入」の前に立ちはだかるユニクロ(近藤 駿介) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)



非常に興味深い話。

ある種日銀によるETFの購入は無尽蔵に行われる種の魔法のように思っていた。それが最終防衛ラインのような役割を果たしているから日経平均株価は下がらない。だからこれだけ株価はある種安心して高騰してきたのだと思っていた。この記事によると確かにそう言った側面がある日銀の無制限金融緩和ではあるものの、特に日経平均株価を押し上げるという意味での役割における有用性はもはや限界に到達している。限界どころか、この記事の表現を借りれば自殺行為のそれだというのだ。中央銀行が自ら株を購入するということはよく良く考えれば不思議極まりない状況であり、それこそが自殺行為であると言えなくもないけれど、それでもそうする事が日本経済を下支えすると信じているがゆえの苦肉の策であるのだから、その是非については長らく不問というか、タブーを見て見ぬふりをしている雰囲気がずっとあったように思う。確かにわたしも1年ぶりに株式投資の価格を覗いて見て、ファーストリテイリングが1株で10万円を超えていることを目の当たりにしたときはさすがに驚いた。100株ではない。1株である。100株なら1000万円だ。いつからこんなに値上がりしたのだろう。海外ではGAFAのほか、テスラなどの分かりやすい人気銘柄がこぞって買われ、同時にビットコイン等の暗号資産も飛ぶように売れているわけだから、それの日本版ということか。わたしは株に詳しいわけではないので、ここの理由については定かではないが、もしかすると、日銀がETFを買うのは日経平均株価を押し上げるためで、日経平均株価の価格に貢献する225銘柄の中でもっとも時価総額の高い銘柄が、ファーストリテイリングだということは無関係ではないだろう。巨額の資金を投資したその結果に日経平均株価30000円突破があるのだとしたらそれは確かに日銀のおかげである。それによって高値が保たれ、海外の投資家たちを日本株に呼び寄せる、という流れを産み、今の株価が実現した。それにより日本企業は潤沢な資金を手に入れ、企業の内部留保は潤った形である。その勢いを得てそこから企業は設備投資や、人材確保、新サービスの開発などを行っているのだろうが、いかんせん、市場は冷えきったままである。何時になったら緊急事態は緊急事態でなくなり、健全な企業活動ができるようになるのか。それがわからなければせっかくの日銀の無制限金融緩和も台無しと言えるのではないだろうか。政府も企業の資金繰りを力強く手助けしてくれている。借金は膨らんだが、当面の運転資金は心配がいらない。だが肝心の見通しが立たない。新業態を後押しする政府の施策はあっても、冷えきった市場をどう耕せというのか。その点についての策はまるで無いに等しい。確かにGOTO〜などの策はある程度は機能していたのかもしれない。しかし市場をひっくり返すほどのインパクトは無かった。同時にそれによってコロナが蔓延したのではと、ろくなエビデンスもないままに噂が流布されてしまってはもはや打つ手はない。そんな中で長期金利が上がるという恐ろしく不穏な空気が流れればいよいよバブル崩壊かと勘ぐりたくなるのも無理はないだろう。事実、あらゆる事象は印象によって操作され、右へ左へ上へ下へと振り回される。消費マインドは下がる一方である。これでは、何のために企業の資金を確保したのか全くわからない。無駄ではないものの、意味を為してはいない部分が大きいように見える。3月は緊急事態宣言があけるのか。どうか。ここに消費者マインドはかかっている。それは同時に感染者が再び増加傾向に転じるかどうかという一点に注がれる。それが起きないということが証明され、ワクチン接種もなんの混乱もないままスムーズに進められることではじめて、消費者マインドは好転する。だとすると、そこに至るまでの奇跡は一つや二つではきかないほどの狭き門であると言わざるを得ない。奇跡を3つ4つ起こさなければならないやり方など、それは成功する方がおかしいやり方である。日本人は礼儀正しい。素晴らしい国民性だと私は思う。けれどいよいよ限界が見えてきた状況のなかでは、ある意味ものすごく曖昧な、なげやりにも見える奔放さ、ないし、みんなで渡れば怖くない論を展開し、まるでお金が空から降ってきてええじゃないか、と踊り出すくらいの祭りムードがあってもいいのかなと私個人的には思ったりする。あなたはどう思う?

 

それじゃぁまたね(了)