ムジカのぶろぐ。By @ryoushitsu

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いきなりステーキと「俺フレ」明暗分かれた理由 | 企業経営・会計・制度 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準



正直な指摘である。

儲けるための方法論の話である。安く仕入れるか、高く売るか。二つに一つだ。そして、結論。不当に安く雇われる有名三つ星シェフを正当な給料で引き抜くという手法を用いて、高く売るを実現させること。ここにある種の「隠れた」手法があると指摘した。もちろん調べればすぐに分かる。公開されている。だがビジネスで勝とうとするものは、スキマを狙ってすばやく動くことが勝敗を分ける。仕入れもそうだ。大量に買うことで単価を安くすることくらいは容易に想像つく。だが、資金力のある企業だけだ。それはすでに成功しているからできる。いわば節約術であって成功するための方策ではない。いい物を見極める目を養うことで仕入れ先とのいい緊張感を、というのは理想論でしかない。現実はそうはいかないだろうし、結局は資金力である。それに、創業者がいくら有能でも、その再現性がない。つまり、2代目で落ちぶれていく危険性は高い。商売とは、お金儲けとは、げに厳しく難しいものなのだ。ようやく、この記事の指摘するところまで話が追いついたわけだけれど、ここの議論はいままでも深く追求されてきたわけで、こうして改めてその片鱗を紐解いてみるとあまりにもニッチで、なんと薄利であろうとただただ驚かされる。つまりここまでの深い考察を経てさらに儲けられるかどうかすら神のみぞ知るという世界だ。しかもやると決めたらもはや後戻りできないほどに厳しい。そして、一世一代の大勝負となる。この記事でいきなりステーキは悪手として紹介されてはいるが、当初は飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長した若いベンチャー企業というイメージだった。手法は間違っていなかったはずである。それがやがて飽きられてしまい、長続きしなかったというだけで。俺の…と名付けられたお店は、良いシェフを高い給料で引き抜くことで、いい腕のシェフが作る最高級料理を手頃な金額で提供するという手法に先見性があり、再現性があるという。だが、この手法も模倣されれば長続きしないだろう。ここに目利きがあると言われれば確かにそうだ。高い給料で引き抜く、という手法には一見再現性があるように見えて、高いテクニックに裏打ちされた手法である。ここにも目利きが必要だろう。そう易々とできることではない。だからいまも勝ち続けているということだろう。しかしそんな生き馬の目を抜くような熾烈な攻防が行われる飲食業においていまもっとも恐ろしい敵は、人々の意識だろう。あの新型ウィルスを理由にあげることは、つまり、感染リスクを気にして「行かない」「利用しない」という人々の意識だ。それを助長する政府の対応。またもや忍び寄る(というかもう発動した)第4波。まん延防止…とかなんとか。あの法律は政府が緊急事態宣言を言いたくないから作り上げたものである。権限を知事に譲渡して、その発令の責任を転嫁するものだ。政府は県知事の要請を受けて発令しました。だから、政府は悪くない。もし間違えたのならばそれは県知事の責任……というものである。「まん延防止」によってゴールデンウィークは自粛連休となったらしい。せめてゴールデンウィークの前半だけを自粛とし、後半は今後の様子を見て決めるという政治判断が出来なかったのだろうか(最初から決めていたとしても。嘘も方便でしょ?)。絶望的な状況だとしても、人々の希望を残してあげられるほうが、政治判断として正しいのではないか。医療従事者の方はゴールデンウィークなんて全て自粛にしなければ責任が持てない!と声高に叫ぶだろう。もちろん正しい。だが、その声が大きいから、目立つからといって、サイレントマジョリティーである市民の声、または飲食業界、観光業の声を全く無視してゴールデンウィークをすべてつぶしてしまうような判断はしてはいけないはずである。その相反するふたつの声に丁寧に耳を傾け、バランスをとることが政治である。今回の知事の判断が。そのバランス感覚によって成されたことであればいいが、わたしはそう見えないのである。この記事が指摘するようにとても崇高な、高水準の戦いが行われているシビアな飲食業界を衰退させてはならない。日本の食は安くてうまい。これは十分にクールジャパンの筆頭である。

 

それじゃぁまたね(了)