ムジカのぶろぐ。By @ryoushitsu

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海外で『ファイナルファンタジーXIV』DL版の販売が一時停止に 現在は販売再開するも、その原因は爆発的な人気拡大か



エンドウォーカーは、人気作となる。

つい先日、14時間生放送が行われたファイナルファンタジー14。その世界に人気ゲーム配信者が登場するというニュースをきっかけにSteam版のアクセス数が急速に増加した。その結果、過去最大の同時接続数を記録。主に海外勢からの人気が高いことを裏付ける結果となったファイナルファンタジー14。生放送でもひろゆき氏が触れていたが、なぜこうも海外ファンの興味を引き付けて離さないのかという疑問がある。番組内ではよしPのトークを絶妙な英語に英訳するゴージの存在がひとつではないかと言われた。もちろんそれもあるが私個人的には海外ファンを強く意識したゲーム作りが根底にあるのではないかと思っている。それはかつてよしPが愛したWoWを下敷きにしているということもあるだろうが、それ以上にエオルゼアを形作る世界観の秀逸さにあると思う。システム面の完成度は1ブレーヤーであるよしPが担っているが、世界設定の織田万里氏による綿密な世界設定がとにかく素晴らしい。そしてそれをベースに紡がれる、ナツコイシカワ氏による一見するとさして派手さはないもののその下に隠された情熱が烈火のごとく燃え盛るような感情的なストーリーテリングによるところが大きいと思う。もちろん、祖堅正慶氏によるサウンドもどこか海外ドラマを見ているような重厚感とヒリヒリとしたリアリティがあり、まるで荒廃した世界をひとり歩くようなワイルドさに満ちている。私がここで敢えて言うまでもないことではあるが、やはりここまでファイナルファンタジー14が世界中から求められ、人々を魅了し続けるのには何か理由がある。それは何か。沢山あるがもっともその理由のひとつにあるのが、吉田直樹氏という人にあると思う。それは才能あるスタッフを集めひとつのチームにまとめあげる辣腕だ。そのことに置いては日本一、いや世界一のリーダーシップを発揮していると言っても過言でないだろう。そして、誰よりもファン心理を理解している。また、同時に彼の中に確固たる自信に裏付けられた情報公開における絶妙なタイミングの取り方にもその魅力を見つけることができる。この点における見事なエンターテインメント性は、他の業態へも影響を与えていると思えてならない。そのうちの一つが、今日、YouTubeで放送された鬼滅の刃である。かの作品における情報公開のタイミングの秀逸さ、その情報提供すらエンターテインメントにしてしまう段取りの良さ。そして、各種グッズの購買意欲向上への動線。そして第2期への期待感の創出。どれをとっても素晴らしいものがあった。鬼滅の刃の運営と、ファイナルファンタジー14の運営の秀逸さを同一に語るのはあまりにも変に思われるかもしれない。しかし、共に日本中で大ヒットを記録し、そのまま世界規模のヒットへと広がっているという意味において、その2つのIPに、共通項を見出すことはさほど難しくはないだろう。日本国内で売れたものがそのまま世界で売れるというわけでは決してない現代おいて、そのふたつの作品はアニメとゲームというジャンルこそ違えど、その中に内包される日本のエンターテインメントという意味においては同一と呼べるものだ。そのエンターテインメント性をNintendoが世界中で売りまくっている「あつまれどうぶつの森」にも同じく見つけることが出来るかもしれない。しかし、エモーショナルか?という点において、鬼滅の刃ファイナルファンタジー14に勝るものはないだろう。それは情報の扱い方、ファン心理を巧みにつくプロモーション展開に見て取れる。全世代かつライトからヘビーユーザーまてあまねくファン層を獲得したのはあつまれどうぶつの森の方であるが、一方の鬼滅の刃ファイナルファンタジー14というコンテンツは圧倒的に大人に刺さる作品群と言えるだろう。日本のコンテンツが好きで常に新しい刺激を求める大人ファンの要望に応える大人の作品であるという意味ではこの2作こそがTOP OF TOPであると言えそうだ。14時間生放送で、よしPこと吉田直樹氏が言っていて非常に印象的だった言葉がある。それは、MMORPGに初めて触れる人こそファイナルファンタジー14のメインターゲットである。ということだ。それはまさにわたしであり、多くのユーザーが初心者から始めるということからも容易に想像がつく。つまり、今回のSteam版の騒動のように、いざ、人気のプロプレーヤーが参入した時に、ユーザーフレンドリーであることが重要なのだ。月額課金すらLv60まで無料である。つまり、始めるのにお金の心配は皆無だ。そして、あらゆるヘルプ機能が施され、MMORPG未経験者であってもエオルゼアに降り立つ際の不安要素は皆無に等しいのである。かつてゲームは、プレイしようとすれば、ハードを買ってさらに、ソフトを買わなければならなかった。しかしインターネットの普及によってそれは必ずしも必要条件ではない。そこにSteamという仕組みが設けられありとあらゆるソフトがそこにラインナップされている。ゲームに適したパソコンと、それなりに快適なインターネットさえあれば、誰でも直ぐにプレイすることが出来る環境作り。それこそがファイナルファンタジー14を手がける吉田直樹氏が重視する要素だろう。鬼滅の刃もまた、どのストリーミングサービスでも視聴ができるように間口を広げたことが今日(こんにち)の大ヒットに繋がっている。いまやヒットは良質な作品だけで作られるものではなく、そこに至る道筋をいかにデザインするか?が求められることを明確に教えてくれていると私は思う。ダウンロード不可になるほど殺到したことは確かに嬉しい悲鳴であるが、おそらくはたくさんのサーバーを追加してさらなるユーザーの増加に備えているに違いない。なにしろ、もう次の山場は予告されているのだ。それこそが、今年の11月に来る最新パッチの暁月のフィナーレ。もはや暁月のフィナーレは大ヒットとなることを約束された人気作と言える道が見える。ファイナルファンタジー14暁月のフィナーレとはそういう計算がすでにし尽くされた、ある意味で恐ろしい作品なのである。

 

それじゃぁまたね(了)


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