ムジカのぶろぐ。By @ryoushitsu

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快適な車中、映画鑑賞 ドライブインシアターウィーク開始(岐阜新聞Web) - Yahoo!ニュース



ドライブインシアターは何が楽しいのか?【初体験レポ】

 

わたしは映画館で映画を見るのは好きかと言われれば好きと答える。その理由はふたつある。1つは大スクリーンで綺麗な映像を見られる体験ができること。100インチを超えるスクリーンに高画質の映像を流すことは日本の小ぢんまりした家屋に住んでいる私たちにとっては無理な話である。もう1つの理由は音響だ。オーケストラコンサートさながらの音楽と、迫力ある衝撃音、重低音を響かせながら迫り来るアクションシーンの数々は映画館ならではの映像体験である。では、話をドライブインシアターはどうか?わたしはドライブインシアターを経験したことがなかった。なぜなら単純にそれを開催している場所が無かったからである。それは地方に住む私にとってなぜそれを開催するのか意味がわからないものだったからだ。車の中で映画を見ることになんのメリットがあるのかがわからない。そもそも映画館で映画を見ることのメリットは先にあげた通りだ。そのメリットをそのままドライブインシアターに当てはめてみる。1つ目のメリットはどうだろう。大きなスクリーンで美麗な映像を楽しめるか?この点についてはYESといっていいか微妙なラインだ。確かに大スクリーンではある。家にあるどのテレビよりも大きいだろう。しかし、綺麗か?と言われればそれなりである。まあまあ見れるレベルと言えばそうなのだろう。また、車の中から見るのでどうしても視界が狭い。わたしは運良く真ん中、一番前の場所を陣取ることができたわけだが、それでも見上げる形になったそのドライブインシアターのスクリーンは後部座席のわたしからは非常に見づらいと言わざるを得ない。これがオープンカーであれば見えたかもしれないが。如何せん夏である。冬であってもそうだが、どうしてもエンジンはかけっぱなしとなる。アイドリングストップが叫ばれている昨今で、2時間……いや、待ち時間も入れて4時間近くアイドリングし続けているという状況はあまり褒められたものでは無い。かといって、映画館のような空調が完備された設備の中で鑑賞するのとは訳が違う。屋外であり、また駐車場である。外気温の高さに影響され、カーエアコン無しではそこに居られない。もはやあれはキャンプと言っていい。さながら大自然の中で車中泊しているようなものだ。およそ、4時間くらいわたしは自動車の中から1歩も出ないという特殊環境に身を置くこととなった。ここまでわたしはどちらかと言えば苦言を呈してきたドライブインシアターだが、楽しめなかったのか?と言われればそんなことはない。むしろ、自宅で観るのとは違う、ましてや映画館で観るのともまるで異なる体験だった。あれはドライブインシアターという全く別の未知の体験だったと言っていい。つまり、ドライブインシアターとは、なんぞや?という疑問点を解消するべく挑戦するものだ。一見すると何にも特別感のない体験に思われるのだが、作品を楽しもうとするスタイルがドライブインシアターという形になっただけでまるで体験したことの無い体験が出来たと思う。それは確かに映画館には劣るだろう。しかし自宅で見る映画の何倍もの臨場感があったし、映画館で見るような整った環境でないからこそ、そこに映し出される映像世界に食い入るようにして入り込めた。そしてなにより、映画を見ながら大声で笑ったり叫んだり解説したりしたのはこれが初めてである。そうやって目の前で流れている映画というコンテンツにあーでもないこーでもないと文句を言いながら楽しめるというのはとても新鮮な体験であった。え?それなら自宅で観た方がマシだって?涼しい快適な環境で、時間を気にせずじっくり見れる?そのとおりである。言うなればこれは、不便を楽しむ娯楽と言っていい。そして重要なのは、これがコロナ禍における、3密を避けたエンタメであるということだ。同乗者との密を避けられる訳では無いが少なくとも他の観覧者とは完全に隔離されている。おかげでコロナ禍を気にすることなくでかけられたわけだし、少なくとも私たちはこのドライブインシアターを楽しめた。それでいい。未体験を経験するという最大のメリットを得ることには十分に成功したと言えるだろう。そしてフードやドリンクの注文もLINEでお店に直接オーダーできる点も素晴らしい。オーダーしてしばらく待つと、注文したものを直接車まで持ってきてくれる。これはありがたい。売店まで歩いて行く必要が無いのだ。支払いは現金だけだったことが少し残念ではあったが逆を言えば不満はそれだけである。事実、出来たてを味わうことができ、とても価格に見合った素晴らしいサービスだったとただただ驚くばかりだった。そろそろ結論。ドライブインシアターは子どもと一緒にわいわい見るのも良し、カップルで楽しむも良いだろう。マンネリ気味なデートを打破したいなら、十分に楽しめるはずだ。つまり、1度は経験したほうがいい映画体験。それがドライブインシアターである。ただし一つだけ注意があるとすれば、それはやはり映画館同様、作品の善し悪しに影響されてしまうということである。わたしは子ども向けのCGアニメ作品にしたので見栄えも良く、テンポよく楽しめるドリームワークスの「トロールズ」をチョイスして正解だった。身終わったあと、子どものお気に入りのタコのぬいぐるみを落としてしまい、後日担当の人に拾ってもらって郵送してもらえるという微笑ましいエピソード付きだ(岐阜新聞社さんありがとう)。まだ体験したことの無いあなた。恋人同士、または家族でこの夏ドライブインシアターを体験してみてはいかがだろうか。

 

それじゃぁまたね(了)


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