ラグビー福岡堅樹が東京五輪を断念 医学部へ進学めざす - 一般スポーツ,テニス,バスケット,ラグビー,アメフット,格闘技,陸上:朝日新聞デジタル
東京五輪は、来年ある?
あらゆるイベントが中止になる。
でもオリンピックは……世界中の国々の事情を考えると、やれると思えない。来年やれなければオリンピックを夢見る人たちにとってはそれはどんな意味を持つのだろう。
この記事を見て。ラグビーの福岡選手は、オリンピック延期を受けて。自身のキャリアにここで区切りを付けることにした。事実はそれだけである。だが事実だけではこの事は理解できたとは言えないのではないか。いや、理解するというより、事態を把握する、の方がただしい。何が起きているのか。
スポーツの世界に生きる人たちは、他のライバル選手との戦いだけではなく、自身に残されたスポーツをする残り時間との戦いもあるのではないだろうか。ずっと若いままでいられるわけではない。努力は常にするが、どうしてもほかの選手との体力差や、年齢差を考える。ピークというものを見定める冷静な分析力が求められる。純粋な努力のみで勝てる程甘くはない。世界の壁はとてもじゃないが分厚いはずである。スポーツ選手としてのピークを考えた時、このオリンピックに賭ける人は少なくなかった。2020年という年にピークを持ってくるというスケジュールがある以上、1年伸びればそのスケジュールもスライド……とは行かないのだろう。さらにいえばもし、来年2021年も開催されなかったら?
それこそ、スポーツ人生のタイムスケジュールはおろか、モチベーションのコントロールすら崩壊寸前まで追い込まれてしまう。
そうなる前のリスクヘッジとしての引退。それを考えたかどうかはわからない。この記事も福岡選手が引退するとは書いてはいない。しかし、その可能性すら感じてしまった。オリンピックを断念するという意思決定に至るまでどんな葛藤、いかなる重圧があったかは想像に難くはない。それほどまでにオリンピックとは人生のピークとなるべき節目であったはずである。2020年の東京五輪が、あったのであれば。歴史にタラレバは無意味ではあるがそういう運命であるのであればこれまでの努力や進んできた道のりに、ある一定の意味や意義を与えることは必要なプロセスなのだろう。わたしはスポーツ選手ではない。だが今回の決断が果たしてどんな意味を持つのか。そのことについて想像の翼を広げ、思いを馳せるきっかけにはなるはずである。
それじゃあまたね(了)