ムジカのぶろぐ。By @ryoushitsu

ムジカのキオク。♪note:https://note.com/ryoushitsumusica ◆YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCWvTBOe1O9GICLtyreUu-6Q

バルミューダの家電はなぜ独り勝ちするのか? “市場調査”に頼った商品開発が失敗するワケ(文春オンライン) - Yahoo!ニュース



マーケティングとセールスは真逆の考え方。

バミューダが一人勝ちしているかどうかは定かではない。だが、この記事の言わんとすることは一理あると感じる。いま、あらゆる業界で成功しているのは、いかにセールスするかというテクニックでは勝負していないと思う。いや、言い過ぎか。セールスに対するノウハウはかなり揃えていてそれをスマートにこなしている。そのうえで、マーケティングをとことんやっているという印象。つまり、消費者の我々が、「これ考えた人うまいなー」とつい感心してしまう売り方。そして、商品。どれだけセールスが上手くてもいまやあらゆる情報が、正直ベースで溢れる時代には通用しなくなる。つまり、商品としての価値がダイレクトに問われている。その商品の良さはどこにあるのか?それをしっかりと考えた上でそれを商品化出来ているのか?それがまさに売れるコンテンツの出発点だろう。そういう意味で、個人的にうまいなーと思うのは、あらゆるコラボを実施するビックリマンと、任天堂Switchである。エンタメだから当たり前と思うかもしれない。しかし、ロッテのビックマンと、任天堂Switchはとことんユーザーの目線に立って売られていると感じる。だから多少高くても喜んで支払うことができる。それを手にした時に支払額を上回るPleasureを強くイメージできるからだ。それはこれを手にした時の幸福感がデザインされており、それを手にすることでどんな幸福感が味わえるのか?という点においてのプレゼンテーションがごくごく自然にしかも納得感を伴ってユーザーの私たちに伝わってくるからだ。そういう意味では鬼滅の刃も、そうだったのかもしれない。先日の鬼滅の刃祭オンラインも大成功だったのではないか。そのオンライン番組に集客するために、4つのショートアニメが用意された。それらは、朝、昼、夕方と3話放送され、最終話を鬼滅の刃祭オンラインで放送という流れであった。かつて、鬼滅の刃祭は、幕張メッセで盛大に開催される予定のリアルイベントとして計画されたが、コロナ禍のイベント自粛に伴い、実施を断念。オンライン開催へと切り替えた形だ。しかし、入場料収入は無くなってしまったにも関わらず、オンライン開催にしたことで、あらゆるユーザー(おそらく入場者数を超えるだろう数)が、鬼滅の刃祭にアクセスすることが出来たに違いない。鬼滅の刃の新作テレビアニメシリーズがスタートするというこの上ないニュースを世界中のファンに届けることが出来たという意味でも凄まじいコスパをたたき出したことだろう。そして、その中で紹介されたオリジナルグッズや音源、映像作品などの商品が見事にプロモーションされ、それらの商品をカートに入れたファンは大勢居たはずである。会場の熱気にやられてついつい買いすぎてしまうという相乗効果はもちろん期待できないにせよ、受注生産体制だ。少なかったとしてもしっかりと利益を確保できたに違いない。むしろ、一時的に殺到してソールドアウトを連発し、買えないならいいやーとファンが離れてしまうことを考えればかなりクレバーな選択ではないだろうか。これは売り手の都合を最大化したセールスであると同時に、買い手のことを考えたマーケティングの戦略として機能する。だから、「うまいなー」となって結局は購入してしまうのだ。いや、買わせていただきます。つまり、セールスの追求は利益の最大化である。マーケティングは商品価値の最大化である。セールスは商品価値を前提にして行われ、マーケティング顧客満足度を優先する。そのどちらもが高い水準で保たれた時、モノやサービスは飛ぶように売れる。それこそが、現代のヒット商品のあり方だろう。売れる商品を作るだけでもダメ。売れるセールスを追求するだけでもダメ。その両方が合わさらなければ。営業を仕事にする私たちはYESを言わせるスキルを磨くこともテクニックとしては大事だ。しかしそれ以上に大切なのはその商品がどれだけマーケティングされているか?である。なにもプロダクトを生み出せないからと言って諦めることは無いのかもしれない。わたしの会社で販売するものは多岐にわたる。そして、その根底にあるものは広告のそれだ。しかし、そこにマーケティングの発想が入ったとき、その商品価値がガラリと変わることがある。今日の会議でそれを感じた。クライアントが求めているものを生み出そうとする発想さえあれば。あとは形と価格決めである。それをできる上司であれば。実働部隊のわたしたちはそれを1人でも多くのクライアントに足を使って説いて回ればいい。泥くさくて、古めかしい手法かもしれない。けれど、とてもシンプルで、とてもユーザー目線に立った、マーケティング戦略であると感じる。この視点で進めば、間違いなく上手くいく。わたしはそう思う。顧客が限られている地方における正解はなにもDXだけがやり方ではないはずだ。

 

それじゃぁまたね(了)