ムジカのぶろぐ。By @ryoushitsu

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小説の書き出し以降をAIが自動生成してくれる「AIのべりすと」を使ってみた - GIGAZINE

 

AIが自動生成で小説を書く。

    そう聞いて大して面白くないだろうと思った。しかしなかなかどうして気になってしまう。まあ、ネタみたいなもので長文までは書けやしないだろう。だがそれでもいつかは書けるようになってしまう。もうAIの学習スピードは人類史上最も早い存在になってしまったからだ。

 

   シンギュラリティという言葉がある。詳しいことは各自調べてもらうとして、簡単に言えば人間の能力をAIが超える瞬間のことだ。それはいつ訪れるのか。おおよそ2045年である。最近の恐ろしいまでの成長スピードを鑑みるに、もっと早くてもおかしくはないだろう。つまり2045年というのは「早くて」ではなく、「遅くとも」という理解の方だとわたしは推測している。

 

   執筆とは至極人間的な、文化的行為である。そんな執筆という作業すら、AIが取って代わることができるようになるという事実だ。私はこの事実に「世も末だ」とか、「小説家の仕事はなくなるのか」などと思ったりはするけれど、それ以上に思うことがある。それが元となるアイディアの希少性は高まるだろうという推測だ。

 

   どういうことかというと、AIが作業しているのは、あらゆる文章のバリエーションを用意することだ。漫画に例えると、背景を描いたり、登場人物を描いたり、モブを描いたりすることである。つまりこの文章AIがそうであるように、サンプルとなる5行を分析解析することでそこから無限の文章の広がりを見せているに過ぎない。もちろんここもシンギュラリティを待たずして相当なバリエーションを用意するだろう。しかし、どんなに発達したところで、最初の5行が無ければ作れないようなシステムになると思われる。単語をいくつか、とか。入力しなくてはならないいくつかのワードが必要なのだ。

 

  ということは、それらの「元」となるアイディアを考えることが重要になってくる。漫画に例えるなら、主人公をどんなキャラにするかを決めることだ。それができればあとはアシスタントに任せればいい。むしろ、作者本人は居なくても漫画を生み出し続けることは可能だ。今、あらゆるアニメを延命させているのは、この手法である。この「元」のアイディアを作り出す作業は、AIが出来るだろうか。

 

   そろそろ結論。わたしは「元」となるアイディアは人間にしか出来ないと思う。それはなぜか。読み手が人間だからだ。読み手が人間である限り、最初の5行、つまり「元」 となるアイディアは、人間でなければ読み物として成立しない。読み手がいいなと思う物語の「核」は、人間そのものだからだ。それを複雑に模倣したところで、AIが人間そのものになれない限りなし得ないだろう。AIが人間そのものになって、人間と共に暮らすようになる時代が来るのであればそれは有りうるかもしれないが。でもそうなったら、もう、人間用の小説とか、AI用の小説とか、小説自体のジャンルが分かれそうだけれど。それも面白いな?

 

それじゃあまたね(了)


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